5.5.14

花の坩堝





まるで
大きな鍋に
秘密のスパイスを入れる
儀式のようで

思わず
美味しくなーれと
口ずさみそうになりながら

色とりどりの花びらを
パラパラと
ガラスの器に
振り入れる

きっと
一生耳にする事もない
何百という複雑な色が
ない交ぜになった
花びらを眺めながら

この色は何て名前なんだろうと
考えてみるけれど
いくら考えてみても
もちろん
分かりっこない

だから
勝手に名前をつけてみるが
呼ぶのがまどろっこしいような
だけど
何だか楽しくなるような
短いお話しみたいな
名前になったりする

思いつきは
サラサラと
記憶からこぼれ落ちていくから

きっと
明日になったら
まどろっこしい名前は
記憶にないだろう
1つ残らず





E

佐賀市大財4-1-59
11:00-18:00  水曜定休
P 2台


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