冬を待つもの
冷たい風を通すまいと
ぎゅっと縮こまっていた防寒着
フックに吊るされ
温かな空気を含み
しとりと濡れていた
肩や袖口が乾く頃には
ご機嫌に見えた
芽吹きの季節になると
フックは主人を失い
所在なさげで
時々ママンが
ひょいと掛けてたエプロンが
一塵の風にはためく事はあったけど
あとはただ
静かに 静かに
白い世界の訪れを待っていた
パパが翌朝出かけるまでに
その防寒着を
心地のよいものに
整えておく
それがまるで使命だとでも
思っているように
E
佐賀市大財4-1-59
070-5278-6724
11:00-18:00
月曜定休
herzuretti.77@gmail.com
P 2台
0 件のコメント :
コメントを投稿